サイバーテロ「DDos」に注意!!
今や私たちの生活に欠かすことができなくなったインターネット。皆さんは「IoT」という言葉を聞いたことがありますか?「IoT」とはモノのインターネットのことで、家電やホームセキュリティなど、あらゆるモノがインターネットと接続することを指しています。「IoT」について詳しくはこちらをご覧ください。セキュリティ業界でも、ネットワークカメラ(IPカメラ)が主流になってきていますし、インターネットとは切り離せない密接な関係があります。このようにインターネットの普及により利便性が高くなる一方で、サイバーテロなどの犯罪も横行しているのが現状です。そこで今回は、サイバーテロ「DDos」についてご紹介します。
サイバーテロ「DDos」とは?
サイバーテロとは、コンピューターネットワーク上で、特定の国家、企業、団体、個人に対して行われるクラッキング行為のことを言います。政治的、社会的理由に基づき、社会に混乱をもたらしたり、国家の安全保障を脅かしたりすることを目的とする破壊活動は、特にサイバーテロとも言われます。(デジタル大辞泉参照)簡単に言うと、コンピューターネットワーク上でコンピューターを使ってウィルスをばら撒き情報を抜き取ったり、ハッキングしコンピューターを使用不可にしたりする行為のことです。その中でも「DDos」とは、ネットワークを通じた攻撃手法の一種で、標的となるコンピュータに対して複数のマシンから大量の処理負荷を与えることでサービスを機能停止状態へ追い込む手法のことです。(IT用語辞典参照) 世界で初めてDDos攻撃が行われたのは1995年のことです。フランスの核実験に反対する世界初の「ハクティビスト(ハッカーと、活動家という意味のアクティビストをかけた言葉)」の集団がイタリアで誕生し、彼らがフランスに対してDDos攻撃を実施しました。そしてフランス政府機関のウェブサイトがダウンするという事態に陥ったのです。その後は、大小様々なDDos攻撃が発生していて米国の調査によれば、現在、民間企業の80%以上が1年間で何度かDDos攻撃を受けていると言われており、その損失額が1時間に30万ドルを超えているとの報告もあるそうです。
民間への影響
一見、私達には関係がなさそうに感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。ところが、それは間違いです。サイバーテロは私たちにも大きな影響を及ぼします。例えば、民間で特に狙われやすいのが金融機関です。現在ではネットバンキングなど大量の取引がネットワーク上で行われている為、金融機関のサーバーが「DDos」によってダウンすればその損失は大きく、私たちもお金をおろせなくなってしまったり、取引ができなくなってしまうという影響を受けます。そして特にインターネットに繋がった電気機器であるIoT機器が普及している現在、「DDos」への対策が必須となっています。購入時の機器はメーカーが設定したシンプルなユーザーIDとパスワードが使われており、ハッキングしやすいのです。注意喚起がされているにも関わらず、ユーザーIDやパスワードを変更せずにそのまま使用しているユーザーが多く、DDos攻撃を実施するための道具として簡単に使用されてしまいます。
対応策は?
私たちができる対応策としては、パソコンやスマートフォンなどはもちろんのこと、IoT機器となる防犯カメラやコードレスのカメラ、デジタル機器をつなぐルーター、個人などが使うデジタルビデオやレコーダー、家電などインターネットに繋がっている全ての機器のIDとパスワードを初期設定のままにせず、必ず他にはわからないIDとパスワードに変更すること。またそれらのIDやパスワードは一つ一つ違うものを使用すること。また、ウィルス対策ソフトなどを導入し、セキュリティ対策をしっかりとすること。送り主不明のメールを安易に開封しない事などです。
おわりに
防犯の為に設置している防犯カメラ(レコーダー)の映像が、初期設定のまま使用していると全世界にその映像が配信されてしまい個人情報がダダ漏れになり、他の犯罪などに悪用されてしまうといったケースもあります。一人一人がネットワークを使用する利便性とリスクをしっかりと理解して使用することが大切になりますね。