今さら聞けない!”IoT”ってなに?
最近、IoTという言葉を目にしたり聞いたりしたことありませんか?経済紙などを読んでいても非常によく出てくるのですが、IoTとはなんのことでしょうか。セキュリティ業界にもとっても深く関わっている言葉です。そこで今回は、IoTについてご紹介致します。
IoTとは
IoTとは、「Internet of Things」の略で、モノのインターネットのことです。パソコンやスマホなどの情報通信機器に限らず、すべての「モノ」がインターネットにつながることで、皆さんの生活やビジネスが根底から変わるというのです。「モノ」というのは、実際に見ることができて、触ることができる物質的な「モノ」の他にも、自然現象や人間や動物の行動などあらゆることの情報を可視化、データ化した「モノ」も含まれます。これらの「モノ」がIoTつまりモノのインターネットにより、植物が「喉が渇いたよ」、家電が「ご飯を作るよ」などのように、操作したり状態を知ることができるようになるというように活用されています。
IoTの実現
IoTを活用すると、どのようなことが実際にできるのでしょうか。簡単に言うと、皆さんが思い描かれている未来の想像図や、SF映画に出てくるような世界が実現可能になります。IoTにより離れたモノの位置を知ることができますし、離れたモノの温度や音、照度や気圧、湿度などの環境を知ることができます。それから、IoTによりモノの動きなどを知ることができます。IoTにより操作することもできるので、外出先から自宅の家電を操作することができますし、会社から離れた場所にある工場の様子を知ることができます。これは、IoTでモノから情報を取得し、データを蓄積し分析、さらにはその分析結果に応じて「モノ」が人にフィードバックし、人がその結果を活用するというような流れで実現します。
セキュリティとIoT
ビジネスから日常に至るあらゆることでIoTは実現可能です。それはセキュリティ業界においても例外ではありません。防犯カメラ映像を、IoTにより他の情報と組み合わせ、防犯カメラで撮影している映像としての情報だけでなく、より多くのデータが収集可能となっています。そしてそのデータを分析し、さらなるセキュリティ機器の開発に活用しています。また、IPに移行するセキュリティ機器が増えていますが、それに比例しアクセスコントロールシステムもIoTに対応する設計に移行されています。家庭用防犯カメラを設置し、IoTによるホームセキュリティとの連携が実現しているので、その全てにおいてアクセスコントロールが必要となります。しかし同時に、アクセスコントロールがIPに移行し、IoT機器と接続するようになると、IoT機器へのハッキングが多発してしまう可能性があります。ユーザーがそれを認識し、リスクを理解し、いかに安全性を確保するかということが大きな課題となってくるでしょう。サイバーセキュリティの問題とIoTへの移行は同時進行で対処し、解決しながらの活用が必須ですね。
おわりに
今回は、IoTについてご紹介させていただきました。あらゆるモノがネットワークでつながり、生活は子供のころ私たちが思い描いていた近未来の生活が現実となっています。ただし、それらの全てを制御したり、扱うのは人間であり、便利な生活に根付くリスクもよく理解しなければなりませんよね。自宅に簡単にIPカメラを設置することができ、遠隔で操作したり、外出先から家の中の様子が確認できるというのは非常に便利です。ところが、その映像を知らない誰かも見ることができるとしたらどうでしょう。安全を守る為の機器が、逆に危険であるということになってしまいます。それを防ぐ為には、管理者が、パスワードの管理をしっかりする、リスクをよく理解しておくということが必要です。IoTにより様々なニーズが実現されていく中、利用者一人一人の意識改革も必要になっていきますね。