赤外線カメラについてご紹介します
通常カメラでの撮影には明るさが重要な条件となります。防犯カメラを設置する場所が暗くなることがある場合、暗くても撮影可能な機種でないと撮影できませんよね。その中でも真っ暗になる場所には、赤外線という特殊な光線を出し暗視撮影できる機能のついたカメラでないと撮影できません。皆さんの中にも、赤外線という言葉を聞いたことのある方は多いと思います。そこで今回は、赤外線機能付きカメラの照射距離などの性能についてご紹介します。
赤外線機能付きカメラとは
まず赤外線機能付きカメラについてご紹介しましょう。赤外線機能付きカメラとは名前の如く赤外線を利用した防犯カメラです。赤外線とは、可視光線(電磁波のうち、ヒトの目で見える波長のもの。いわゆる光のこと。)の赤色より波長が長く波数が低い)、電波より波長の短い電磁波のことです。人の目では見ることができない光です。(Wikipediaより参照)
しかし実際には人には見えない光と言うだけで、光としての働きを果たしています。よって赤外線という見えない光で照らしながら映像に残すことができるという仕組みになっているのです。その為、真っ暗な場所でも撮影が可能となります。例えば、お化け屋敷で驚いたり怖がる様子を撮影している動画などご覧になったことがあるかもしれません。あれも赤外線を利用して撮影しています。
照度について
撮影可能照度については、「ルクス」という単位で表します。ルクス(lux、略記号:lx)とは、国際単位系 (SI) における照度の単位のことで、SI組立単位「ルーメン毎平方メートル」(lm/m2)に与えられた固有の名称であり、日本の計量単位令では「1平方メートルの面が1ルーメンの光束で照らされるときの照度」と定義されています。luxという名称は、ラテン語で光を意味する語からとられたものだそうです。(Wikipediaより参照)
販売されている赤外線機能付き防犯カメラの最低照度は、最新の高性能なものでは0.002luxや0.005luxという機種もありますが、だいたい0.01lux~0.05luxくらいが主流のようです。60ワットの裸電球の直下1メートルのところで約80luxくらいなので、0.01lux~0.05luxでは、人の目には本当に真っ暗ですよね。
照射距離について
赤外線機能付きカメラというのは赤外線という見えない光で照らしながら映像に残すことができるという仕組みになっていると先ほどご説明させていただきましたが、その赤外線の光の届く範囲が撮影可能範囲となります。赤外線の光が届かなければ、見た通りの真っ暗なので撮影できません。販売されている赤外線機能付きカメラの照射距離についてですが、20m~50m程度のものが主流です。最新の高性能の機種ですと、100mや500mなどというものも販売されています。真っ暗な環境の場合、当然この照射距離が赤外線機能付きカメラでの撮影可能範囲となるわけですが、もっと広い範囲を撮影したい場合は、数台の赤外線機能付きカメラを間隔をあけて設置し、照射距離を伸ばしたりするなど工夫が必要です。ただし、長距離の撮影は赤外線機能付きカメラは照射距離に限界がありますので、あまり向いていません。ですから、長距離の撮影の場合にはセンサーライトを併用したり、街路灯の明かりを利用したりするなどして撮影するか、カメラの台数を増やして撮影するなど、工夫が必要です。
おわりに
今回は、赤外線機能付きカメラの性能についてご紹介させていただきました。防犯カメラを設置する場合、犯罪発生率の多い夜間の撮影が重要になりますよね。犯罪と明るさには関係があることがわかっています。暗い場所などでは防犯カメラ設置中というステッカーと防犯カメラでの撮影が有効な犯罪の抑止力になります。最近ではインターネットなどでも赤外線機能付きカメラは簡単に手に入りますし、安価で販売されているものも増えてきました。ご自身で購入されて、照射距離などもわからずに設置し、せっかく設置したのに、撮影したい範囲が撮影できていないので、買い換えたいというご相談をいただくこともあります。防犯カメラを設置される際には、経験豊富な専門家にご相談することをおすすめします。