AI(人工知能)と防犯カメラ
先日、AIを利用したものづくりの環境を提供するGoogleの「AIY Projects」より、AI開発用カメラの自作キット「AIY Vision Kit」が発表されましたね。「1000種類のオブジェクトを認識」「映像から表情を検出し、喜びの度合いを評価」「イヌ・ネコ・人間の識別」が可能とのことで、活用法はユーザー次第とのことですが、Googleでは、植物や動物を識別するアプリや、他人が部屋に入ったらアラームを鳴らすシステムなどを例示しているそうです。皆さんもご存じのように、このように人工知能を使用したアイテムが続々と開発されています。もちろん、防犯カメラもその例外ではなく、人工知能との融合による防犯システムが開発されています。そこで今回は、AIと防犯カメラについてご紹介します。
AI(人工知能)とは
人工知能とは、人間の脳が行っている知的な作業をコンピュータで模倣したソフトウェアやシステムのことです。具体的には、人間の使う自然言語を理解したり、論理的な推論を行ったり、経験から学習したりするコンピュータプログラムなどのことを言います。人工知能の応用例としては、専門家の問題解決技法を模倣するエキスパートシステムや、翻訳を自動的に行う機械翻訳システム、画像や音声の意味を理解する画像理解システム、音声理解システムなどがあります。人工知能を記述するのに適したプログラミング言語としてLispやPrologなどが知られています。
簡単に言うと、コンピュータープログラムに人間の脳と同じようなことができるようにプログラムさせたものを言います。
AI搭載防犯カメラにできること
このAIが搭載された防犯カメラでは、どのようなことができると思いますか?例えば、指名手配犯のポスターが警察署や駅の掲示板などによく貼ってあります。この指名手配犯の顔や身長、体格、年齢、性別などをAIに記憶させます。すると、全国に設置されたAI搭載防犯カメラによって、撮影した映像の中にその特徴と一致する人物が現れた場合、管理者や警察に連絡がいくという事ができるようになります。そして、一致したその人物を自動追跡することもできるので、事件解決や犯人逮捕の重要な手がかりとして役立ちます。他には、行方不明者や迷子などを捜したり、認知症で徘徊している方をAI搭載防犯カメラに認知させることによって、発見しやすくなるといったメリットがあります。
AI搭載防犯カメラの開発
監視カメラ大国である中国。現在監視カメラの世界シェアNo.1は中国のHIKVISIONという企業です。中国では、「世界最大の監視カメラネットワーク」を構築する為に国をあげて取り組んでいるようです。国内各地に監視カメラ1億7000万台がすでに設置されており、さらに今後3年間でAI搭載防犯カメラを含む推定4億台が追加で設置予定とのことですから、街のあらゆるところに監視カメラが設置されていることになりますよね。日本でも、日立製作所、パナソニック、アースアイズなど、続々とAIを搭載した防犯システムの発表がなされています。
おわりに
今回は、AI(人工知能)と防犯カメラについてご紹介させていただきました。今あらゆるモノとAI(人工知能)の融合が話題になっていますよね。2020年には東京五輪が開催予定ですが、五輪開催には全国の防犯システムが非常に重要になってきます。各企業も急ピッチで開発、実装に名乗りをあげています。数年前には考えられなかったような素晴らしい技術も開発されてきているので、今後もAI(人工知能)と防犯カメラがどのような進化を遂げるのか期待したいですね。