変わった環境で活躍する防犯カメラ ~サーマルカメラ~
テレビで、温度を色で表している画像をご覧になったことはありませんか?通販番組や医療系の番組などで登場するアレです。じつはあのカメラ、防犯カメラとしても活躍しているのです。そこで今回は、ちょっと変わった環境で活躍するサーマルカメラについてご紹介致します。
サーマルカメラとは
サーマルカメラとは、熱を検知する機能のあるカメラです。温度が高いところは赤く見え、温度が低いところは青く見えます。温度計で一部分の温度を計るのとは違って、撮影範囲全体の温度の様子がわかります。人で言えば、顔や手などが赤く写ったり、冷え性の方などは手や足が冷えていることがわかったりします。
サーマルカメラの仕組みは?
そんな温度を写すことのできるカメラ「サーマルカメラ」ですが、いったいどのような仕組みでそのように撮影することができるのか不思議ではありませんか?サーマルカメラが写し出す映像は、サーモグラフィと言います。サーマルカメラは熱を検知する機能のあるカメラとご紹介しましたが、熱を持つモノや人はじつは目に見えない赤外線という光を発しています。サーマルカメラはその赤外線を検知するのです。温度が高ければ高い程、その赤外線の強さが強くなります。温度が低いとその赤外線が弱くなります。よって、サーマルカメラはその赤外線の強さを検知し、強ければ(温度が高ければ)赤く表示、弱ければ(温度が低ければ)青く表示と、その赤外線の強さによって色で表示させる仕組みになっています。
サーマルカメラが活躍する環境は?
では、その「サーマルカメラ」ですが防犯カメラとしてはどのような環境で活躍しているのでしょうか。まず、サーマルカメラの特徴としては赤外線を感知しますので全く光の無い場所でも問題なく撮影することができます。反対に強い光の中でも問題なく撮影することができます。通常のカメラは光の反射で撮影していますので、鮮明に撮影できるかどうかは明るさに左右されてしまいます。ところがサーマルカメラは赤外線(温度や熱)を検知していますので、明るさには左右されません。それから、例えば高速で動くモノだとしても変わりなく撮影ができます。急激に温度が変化したとしてもそれをリアルタイムで捉えることができます。理由は同じです。もう一つ、サーマルカメラは通常のカメラに対して検出できる距離が非常に長いです。そして、明るさに左右されないように、霧や煙などがあっても左右されずに撮影することが可能です。このような特徴を持つので、工場や施設などの防犯システムとして設置されることが多いです。例えば、火災などの影響である強い温度を瞬時に検知できます。ですからそのような異常を検知し警報が鳴れば、火災や異常に対して迅速に対処することが可能となります。他には、国境警備や海上での警備でも活躍しています。
おわりに
今回は、ちょっと変わった環境で活躍するサーマルカメラについてご紹介させていただきました。赤外線を検知するとご紹介しましたが、一般的に赤外線カメラと呼ばれるカメラとは違いますのでご注意下さい!赤外線カメラは、カメラから赤外線が照射されます。そしてその赤外線が照射されている範囲を撮影できるというカメラです。同じく暗闇で撮影できるカメラですが、モノや人から発される赤外線(温度、熱)を感知するサーマルカメラと、カメラから照射された赤外線の反射によって撮影が可能になる赤外線カメラとは違う機能を持つカメラになります。テレビなどで見る人の温度を表示しているサーモグラフィを撮影しているのはこのサーマルカメラです。その特徴から、特殊な環境で活躍しているカメラなのですね!