大東京防犯ネットワークのご紹介と東京都・区市町村補助による防犯カメラ設置に見る自治体取組み成果の現状
以前、各自治体では「安心安全なまちづくり」に向けて防犯設備設置の補助など様々な取り組みがされているとご紹介させていただきました。2020年東京オリンピックに向けて特に防犯システムの普及が急務となっている東京。その東京都の取り組みとして、「大東京防犯ネットワーク」というサイトが開設されているのをご存じでしょうか。今回は、その「大東京防犯ネットワーク」と、東京都・区市町村補助により実際に設置された防犯カメラの台数から見る自治体の取り組み成果の現状についてご紹介します。
大東京防犯ネットワークとは
東京都青少年・治安対策本部による自主的な防犯活動を支援するポータルサイトです。青少年・治安対策本部とは、「子供・若者が健やかに暮らせる首都東京」、「世界一安全・安心な首都東京」の実現を目指し、青少年の健全育成に向けた総合対策、都民の安全確保対策に取り組んでいる組織です。「大東京防犯ネットワーク」には最新の防犯情報や、安全対策、東京都の区市町村の取り組み、など防犯に関するあらゆる情報が掲載されています。防犯ボランティアの育成講座や、地域パトロール活動などのイベントや地域活動なども実施されています。
URL:http://www.bouhan.metro.tokyo.jp/index.html
防犯設備の整備に対する区市町村補助事業
東京都では町会・自治会や商店街等地域の防犯環境を整備するため、防犯設備等に対する補助を行い、地域における防犯活動の強化を推進しています。具体的には、商店街及び商店街の連合会に防犯カメラ、防犯灯等の防犯設備の整備に係る経費の一部を補助しています。補助限度額を300万円(防犯カメラ1台あたり60万円)とし、
都 1/2(1/3)補助
区市町村 1/3(1/3)補助
商店街等 1/6(1/3)負担 ※カッコ内は更新の補助率
の補助率で費用補助をしています。(ただし区市町村が都と同様の補助金制度を設けていることが前提となっておりますので、詳細は該当する区市町村にお問合せ下さい)
参照:http://www.bouhan.metro.tokyo.jp/03_examine/02_equipment/t06_02.html
補助事業による防犯カメラの設置
では、東京都・区市町村補助による防犯カメラの設置台数を上位5位までご紹介します。(更新台数を含む27年度末までの累計台数)
<施策情報マップ参照:https://bouhan-tokyo.maps.arcgis.com/apps/MapSeries/index.html?appid=6967a8b9076a4548b31f20fb17956c20>
設置台数第1位は足立区1080台
第2位は北区744台、第3位は品川区740台、第4位は台東区668台、第5位は練馬区642台 となっています。
足立区が断トツで設置台数が多いですね。繁華街の多くある 新宿区(423台)・渋谷区(205台)・港区(401台)は意外に設置台数はあまり多くないという状況でした。こちらはあくまでも補助による設置台数なので、実際に設置されている台数では無いですが、このような助成があるのにもっと活用されるべき地域はまだまだたくさんあるという状況がよくわかると思います。
おわりに
今回は、「大東京防犯ネットワーク」と東京都・区市町村補助による防犯カメラ設置台数に見る自治体取組み成果の現状をご紹介させていただきました。補助による防犯カメラの設置が思っていたより多かった?少なかった?それぞれの感想をお持ちだとは思いますが、自治体による防犯の取り組みが活用されているのは地域によって差があることがわかりましたよね。東京都の中だけでも区市町村によってこれだけの差があるので、全国で見てみるとあまり自治体の取り組みが活かされていない地域が多く存在することは容易に想像できます。各自治体の取り組みが活かされて、より防犯システムの普及が行われるよう、一人一人が情報の発信や共有をしてこのような助成があることがもっと認知されていくことが大切ではないでしょうか。