ネットワークを使用したシステムの危険性について
ネットワーク環境の普及により、インターネットで接続することができるネットワークカメラ(IPカメラ)が人気となっています。Wifiで接続することができるタイプの置くだけのコンパクトな防犯カメラは家庭用として手軽で工事もいらない為にネットなどで購入し導入されるお客様が増えています。ところが、ネットワークを介している危険を理解せずにご使用になられて、そのカメラの映像が全世界で配信されてしまうといったことが多くおきてしまっているのも事実です。そこで今回は、ネットワークを使用したシステムの危険性についてご紹介致します。
ネットワークを使用した防犯システム
ネットワークを使用した防犯システムの代表はやはりネットワークカメラです。ネットワーク環境が整っていれば、ほとんどの場合は設置することができます。ネットワークカメラとはIPカメラとも言われます。その名称の通り、カメラ本体にIPアドレスを持ち、ネットワークを繋げることができるカメラのことです。家庭用や大型のマンションや大型施設に設置されることが多いです。ネットワーク環境が整っていればどこでも設置できるので、例えばご自宅のお部屋に置くだけで外出先からお部屋のペットの様子がご覧になれます。子供部屋に設置すれば、家事をしながら子供部屋のお子様の様子をご覧になることができるので安心ですよね。設置が容易なことから、ネットなどでご自身で購入し、ご自宅に設置される方々が増えています。
ネットワークを使用した攻撃
このようなネットワークを使用した防犯システムには、メリットとなる利便性の裏に潜むリスクがあります。例えば、ネットワークカメラのIPアドレスを知ることができればパスワードの管理や設定が不十分の場合そのカメラやレコーダーに簡単にアクセスできてしまいます。ほかにも、ネットワークを使用した攻撃はたくさんあります。過去には、コンビニの防犯カメラの録画装置(サーバー)がボット化されて、韓国へのDDoS攻撃に参加してしまい、日本を含む70ヵ国750台のパソコンが感染、韓国内の10万台のパソコンへDDoS攻撃してしまったという事件がありました。これはウィルス対策をしていなかったパソコンを、防犯カメラの録画装置として使用した為に感染してしまったことが原因です。2015年には、インターネットに接続するウェブカメラ2163台を朝日新聞が調査したところ、35%769台がパスワード未設定で、アクセスできてしまい画像が見えてしまっていると報道しました。書店、美容院、飲食店、スーパーマーケット、託児所、工場など設置場所は様々であり、設置時にパスワード登録ができていなかったことが原因で、個人でネット販売で購入したものが多くパスワード設定や管理についての知識が無くリスクが理解できていなかった為とのことです。
対策
では、このような被害に遭わない為にはどのような対策が必要でしょうか。これらの多くの攻撃は、パスワードの管理と設定をしっかりとすることと、安全性が確保されていないパソコンやネットワークに安易にアクセスしないことで多くの場合対策できます。USBメモリなどハードディスクからウィルスが運ばれ感染することもあるので、この場合も安全が確保されていないUSBやハードディスクと接続しないことが必要です。
おわりに
今回は、ネットワークを使用したシステムの危険性についてご紹介致しました。ネットワークが普及し、それによって物理的な距離を感じないことが多く、買い物もネットでできてしまいますし、外国の人とも簡単にコミュニケーションがとれてしまいます。非常に便利ですよね。しかしながら、その便利なネットワークの裏にはいつも危険性が潜んでいることを理解していなければなりません。防犯カメラもネットで簡単に購入できます。正しい方法で利用すればよいのですが、きちんとパスワードを設定するなどの管理を怠ってしまうと防犯の為の機器がかえって危険なモノになってしまうことがありますので、注意しましょう。