農作物の盗難や荒らし対策に!畑に設置できる防犯カメラ
最近、農作物の窃盗被害が増加傾向にあり、防犯カメラ設置を検討している農家が増えています。
高級フルーツや、天災により高騰している野菜を狙っての悪質な窃盗に対抗するには、防犯カメラが大変有効です。
今回は、農作物を窃盗被害から守る防犯カメラについて紹介します。
農作物窃盗事件の現状を知る
まず、農作物窃盗をとりまく状況について知っておきましょう。
年間2500件超の被害が出ている農作物の窃盗事件ですが、その規模は年々拡大し、悪質なものとなっています。
被害には、野菜やフルーツの窃盗はもちろんですが、窃盗時にビニールハウスなどの設備やトラクターなどがダメージを受け、その後の農業継続にまで影響が及ぶケースもあるようです。
農業に関わる設備には高額なものも多いことから、「リスク管理は可能な限りしておくべき」と考えましょう。
また、最初に被害にあった時点での被害規模が小さかったため、「このくらいなら」と対策を取らずにやり過ごしてしまい、犯人に「ここは狙いやすい」と判断され、結果として被害が累積してしまうというケースも考えられます。
さらには、農家の方自身が気づかないまま、窃盗が継続されてしまう事案も出ています。
このような農作物窃盗被害から大切な農作物を守るために、防犯カメラ設置を検討する農家は増えているようです。
防犯カメラ設置のメリット
防犯カメラを設置しておくことで、次のような効果が期待できます。
・犯人の特定
防犯カメラの映像は、犯人特定に大変役立ちます。
また、犯罪グループの手口を割り出すのにも、防犯カメラによる撮影画像は有効です。
・犯罪抑止力作用
防犯カメラを設置しておくことで「この農家は防犯対策をしっかりしている」というアピールにつながり、犯罪グループの標的から外される効果が期待できます。
農作物の窃盗に関しては、グループによる組織的な犯行も指摘されており、そのような場合は特に「この農家は狙いやすい」などの情報が共有されているケースもあるようです。
ですから、きちんと防犯対策をしている農家と一度判断されれば、その後ターゲットにされにくいといったメリットも期待できるでしょう。
・鳥獣被害対策
農家の多くが頭を悩ませる鳥獣被害対策にも、防犯カメラは役立ちます。
防犯カメラで農作物を荒らしている動物や鳥を特定することにより、より有効な手段で具体的な対策を立てることが可能です。
鳥獣被害に常に目を光らせていることは難しいですから、人に変わって見張りをしてくれる防犯カメラは、鳥獣被害対策にも大変役立つものとなるでしょう。
・無人販売所の窃盗防止
畑に併設された無人販売所も撮影できるように設置しておくことで、無人販売所での窃盗を防ぐことにも繋がります。
・農作物の成長管理
農作物の成長管理を画像で行い、撮影画像を精査することにより、栽培効率化にもつながります。
農作物の成長をずっと見張っている訳にはいきませんが、防犯カメラなら24時間365日チェックすることも可能です。
農家が設置すべき防犯カメラの性能
農家が防犯カメラを設置する場合、どのような点をチェックすべきなのでしょうか。
・遠隔操作機能
自宅にいながら防犯カメラの映像をチェックしたい農家にとって、遠隔操作機能は欠かせません。
不審者が写りこんだ場合、その映像を捉えるためにカメラを遠隔操作できる機能を搭載している防犯カメラもあります。
防犯カメラが作動すれば、それは犯人に対する威嚇にもなりますし、映像を残すことも可能です。
最近は、スマートフォンやパソコンから遠隔監視・操作することができる機種も増えています。購入前に、遠隔操作機能の有無を確認するようにしましょう。
・夜間撮影機能
農作物の窃盗の多くは、農家が作業を終えて自宅に帰宅した夜間に行われます。そういった犯罪行為を撮影するためには、照明器具や赤外線機能搭載の防犯カメラが必要です。
照明器具を用意する場合、人感センサーのついたタイプの照明を用意しましょう。赤外線を使用し、温度があるものを検知して照明が点灯する仕組みですので、犯罪グループの侵入時に点灯するだけでも威嚇につながります。
・セキュリティシステム機能
セキュリティシステムは、不審者の侵入を察知するとスマホに通報すると同時に、カメラから「警察に通報します」という音声や警告音が鳴り、ランプが点滅するシステムです。
スマートフォンの画面上でズーム撮影をしたり、複数設置されている場合はカメラの切り替え操作ができたりするものもあります。
・映像保管機能
カメラの機種によっては、撮影した映像を内蔵SDカードに一定期間保管することも可能です。
長期間の映像を保存する場合は、デジタルレコーダーを防犯カメラに接続することで可能になります。
防犯カメラ活用で効率的に畑・ビニールハウスを守る
自宅と畑やビニールハウスは、多少であっても離れた距離にあるケースが多いので、しっかりとしたリスク管理が必要です。
畑やビニールハウスは、人の手による防犯対策に限界があるのが実情です。その点、防犯カメラは人に変わって24時間365日監視することも可能です。
農作物管理や防犯対策など、さまざまな場面で活躍する防犯カメラ導入を検討するのも業務効率化のひとつと考え、検討しましょう。