小規模な病院施設でも防犯対策は万全に。窃盗犯に狙われる病院の特徴とは
病院というと、あまり窃盗や空き巣の被害とは無縁の施設のように思えますが、窃盗の被害を受けている病院は少なくありません。そのため、近年では防犯対策を強化している病院施設が増えてきています。そこで今回は、窃盗犯に狙われやすい病院の特徴を踏まえながら、小規模な病院でもできる防犯対策などについてご紹介します。
窃盗犯が病院を狙う理由
病院施設は、窃盗の被害が起こりやすい場所です。なぜ病院施設が狙われるかというと、病院内には患者や見舞客の持ち物や職員の私物、病院が所持しているパソコン、薬品など、金品でなくとも、お金に換えることができるものがたくさんあるからです。
ものだけでなく個人情報関連も狙われることがあります。これらが盗まれてしまった場合には、個人情報の漏えいにつながり、非常に大きな被害をこうむる危険があります。
また、病院は入院患者や見舞客、清掃業者、医療機器関係の業者など、人の出入りが多く、昼夜自由に出入りができるのも理由の1つです。
窃盗犯に狙われやすい病院の特徴
窃盗が多い病院施設ですが、実際どのような病院が狙われやすいのでしょうか?以下では窃盗犯に狙われやすい病院の特徴についてご紹介します。
入院病棟がある病院
窃盗犯に狙われやすい病院施設の特徴として、入院病棟があることが挙げられます。入院病棟がある病院では、見舞客や入院患者などの出入りが昼夜を問わず頻繁にあり、無関係の人間がいても区別がつきにくいため、窃盗犯にとっては、盗みを働きやすい場所といえます。過去には、パジャマを着て入院患者になりすまし、犯行を行うという手口もありました。入院病棟がある病院では、入退室管理のシステムを設けるなど、なにかしらの犯罪対策が欠かせません。
自由に出入りできるスペースが多い、出入り口が多い
病院内に、来院した方が自由に出入りできるスペースが多い病院も、窃盗犯にとっては狙いやすい病院といえるでしょう。大きな病院施設ですと、さまざまな診療科や病棟がありますが、どの場所にも簡単に入れるようになっていると、セキュリティの甘い病院と思われてしまいます。また、玄関以外の出入り口が複数ある病院も侵入しやすい・逃げやすいという面で狙われやすい構造といえます。
出入り口の監視体制が整っていない
病院は、プライバシーの観点から防犯カメラを至る所に設置することは難しいかもしれません。しかし、玄関や廊下など、人の出入りが多い場所に防犯カメラがないと、侵入しやすく、防犯意識の低い病院と思われてしまい、窃盗犯に狙われる恐れがあります。
小規模な病院でもできる防犯対策
小規模な病院や個人経営のクリニックでは、資金や人手に余裕がなく、防犯対策が後手に回りがちですが、個人情報の盗難などの重大な被害にあってしまっては、元も子もありません。小規模な病院でもしっかりと防犯対策をしておくことが大切です。
警備会社との契約
最も簡単で質の高い防犯対策を望むのであれば、警備会社と契約を結ぶのが良いでしょう。病院専用の警備システムを用意している警備会社は少なくありませんし、大規模な病院施設から小規模な病院施設までさまざまな状況に応じて、専門家の指導のもと、防犯対策を実施してもらえるため、大きな防犯効果が期待できます。
防犯カメラを設置する
警備会社との契約が難しい場合は、少なくとも、出入り口や廊下、誰でも出入り可能な場所だけでも、防犯カメラを設置するようにしましょう。防犯カメラが設置されているだけでも、窃盗犯に犯行を思いとどまらせる効果があります。「うちの病院は、防犯対策をしっかり行っている」という態度を窃盗犯に示すこともできるため、防犯カメラの設置はおすすめです。
おわりに
病院施設は窃盗犯にとって、人の出入りが多く、侵入しやすい場所です。また、金品や薬物、個人情報など、犯罪に悪用したり、お金に変えたりできるものがたくさんある場所でもあります。
病院施設は決して窃盗と無縁な場所ではないということを意識して、しっかりと防犯対策を施しておくことが大切です。