AIによる顔認証で犯罪を防ぐ!防犯カメラの必要性
近年ではAI技術の発展により、AIによる画像解析はより身近なものとなってきました。画像や動画データを瞬時に解析できるAIによる顔認証システムは、私たちの世の中をより快適に、便利にしてくれるだけでなく、その技術を応用すれば防犯対策にも利用できます。
では具体的にどのような防犯対策が可能なのでしょうか? AIによる画像解析システムでできる防犯対策について紹介します。
AIによる画像解析システムでできること!防犯カメラは必要ない?
AIとは人工知能のことで、人間の脳にある「知的能力」を人工的に再現したものを指します。AIは人間が作ったプログラムどおりに動くのではなく、分析や判断をAI自身が自律的に行えるため、さまざまなビジネスシーンで利用されているのです。
AIによる画像解析システムでは、指定したデータから人間が指示した特徴を持つ人間や動物を瞬時に見つけ出してくれます。例えば窃盗を起こした犯人の特徴をAIの画像解析システムに記録させ、事件が起きた周辺の施設等に設置されているカメラ映像とリンクさせれば、映像の中に犯人がいるかをスピーディに解析してくれるのです。
現在の主な防犯対策としては、一般的な防犯カメラを設置しているところが多いかと思います。もしかしたら、「AIの画像解析ができればもう防犯カメラの設置は必要ないの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
しかし、防犯カメラが設置されていないと抑止力がなくなってしまい、「カメラがないから」と思って窃盗や不法侵入などの罪を犯す人が増える可能性が考えられます。それに、事件・事故が起きたときにAIの画像解析を利用するには、やはりカメラ映像や画像が必要です。
このように、防犯カメラの性能は従来と変わりつつありますが、犯罪を防ぎ、犯人をすぐに突き止めるためには防犯カメラは今後も必須と言えます。
AIによる顔認証によって期待できる防犯対策
では次に、AIによる顔認証システムを使うと、具体的にどのような犯罪・事故・事件を防げるのか見ていきましょう。
防犯対策事例1.商業施設等で子供が迷子になったときに迅速に探せる
大型ショッピングモールなどの商業施設で子供が迷子になってしまったとき、防犯カメラの映像を人間の目でチェックするのは時間がかかります。その間に施設の外へ出てしまい、誘拐犯に連れ去られてしまう危険性があるので、そんなときに迅速に子供の姿を探してくれるAIの顔認証は便利です。
防犯カメラの画像は画質が荒いことも多いため、目視では子供の特徴と一致しているか確認しにくいので見逃してしまう可能性も。その点、データ解析によって子供の特徴と一致しているかチェックしてくれるAIの顔認証は人間の目よりも正確性が高いと言えます。
防犯対策事例2.犯人が周辺にいるか迅速に確認できる
窃盗や強盗、暴行など罪を犯した犯人が逃げてしまった場合、どこに隠れているのか迅速に探し出さなければ二次被害の可能性が高まります。走って追いかけるのには限界があり、周囲の人への聞き込みだけでは、すぐに犯人が見つからない場合もあるでしょう。
そんなときに周辺施設や街頭の防犯カメラとAIの顔認証をリンクさせれば、人間が動くよりも早く犯人の居場所を突き止められます。
防犯対策事例3.線路や農場などに何が侵入したか迅速に確認できる
線路や農場に何かが侵入した際、侵入検知センサーがあれば侵入時に管理者などに通知をしてくれます。しかしセンサーだけでは「何が」侵入したのか不明なため、確認のために現場へ向かわないといけません。
もし線路や農場へ侵入したのが人間だった場合、電車に轢かれてしまう、農作物を盗むなどの危険性ありますが、係員が到着したときには「時すでに遅し」というケースは決して少なくないのです。ゴミや小動物が通り過ぎただけの場合は無駄足となってしまう可能性も考えられます。
そこでAIの解析システムを導入すれば、検知する対象を限定できますので、「人」と設定しておけば検知してすぐに現場へ向かえますし、必要ないときに動きをかける労力は減るでしょう。
その他の防犯対策事例
AIによる画像解析では顔の特徴だけでなく動きもチェックできます。そのため、特定の動きが見られたときに通知してくれるよう設定しておけば、駅のホームにあやまって人が転落してしまう事故や万引きなどの防止にも利用できます。
まとめ
何か問題が起きたときに防犯カメラのデータとリンクさせるだけでなく、常時防犯カメラと連動させておくことで、あらゆる事故・事件・犯罪を未然に防げる可能性が高まるのがAIの画像解析のメリットです。
防犯カメラのみでは人間が映像・画像を確認しなければならないため、どうしてもスピードと正確性に欠けてしまいます。犯罪はいつ起こるかわかりませんから、万が一の時のためにAIの顔認証システムを導入しておく必要があると言えるでしょう。