防塵・防水・耐衝撃対応ってどのくらい対応できる?
防犯カメラには様々な性能があります。今の夏の時期、台風やゲリラ豪雨などによって屋外に設置されている防犯カメラは濡れてしまったり埃や塵がついてしまったりすることも多いです。そこで今回は、防犯カメラの防塵性能、防水性能、耐衝撃性能についてご紹介します。
防塵、防水性能
防塵、防水性能については、「IPコード」と言われる規格で表します。これは、IEC(国際電気標準会議)で策定されたIEC60529を元にJIS(日本工業規格)によってローカライズされた物を指し、正式名称を『電気機械器具の外郭による保護等級』と言い、『JIS C 0920』として規定されています。IPの後に続く数字がその等級を表していて、一つ目の数字が防塵性能を、二つ目の数字が防水性能の等級を表しています。防塵性能については、0から6まであり、6が防塵性能が最も高いです。”0”は、無保護で特に防塵性能はありません。”1”は、手などが誤って内部の充電部や可動部に接触する恐れがないということで、直径50mmを超える固形物体が内部に侵入しない仕様になっています。数字が大きくなるにつれて防塵性能が高くなります。”5では”粉塵が内部に侵入することを防止し、若干の粉塵の侵入があっても正常な運転を阻害しない性能があります。現在の規格の最大数”6”では、粉塵が内部に侵入しないとされています。屋外にも設置OKとされている多くの防犯カメラでは、この”6”レベルの性能がある仕様になっていることが多いです。
防水性能については、0から8まであり、7は「一時的に水に沈めても有害な影響が生じる水の侵入がおきない」とされ、8はさらに「継続的に水に沈めても有害な影響が生じる水の侵入がおきない」とされ、8が最も防水性能が高くなります。水中に入れる可能性を考慮しない場合、一般的には「IP66」以上が屋外での設置に問題ないとされています。
防犯カメラの耐衝撃性能「IK」について
人の手の届く場所や、鳥などが乗る可能性のある場所に防犯カメラを設置する場合、簡単に壊れてしまっては困りますよね。そこで、防犯カメラには耐衝撃性能があります。耐衝撃性能については、「IK」という規格で表します。これは、IEC62262で規定されている電気機器筐体の耐衝撃性能を表す保護等級になります。IKの後ろに続く数値が大きくなるほど、大きな衝撃に耐える事が出来、落下試験やハンマーによる打撃で衝撃に対する強さを測定しています。0から10まで等級がわかれていて、10は「40cmの高さから落下してくる5Kgの衝撃に耐える」とされています。
防犯カメラは台風やゲリラ豪雨などに耐えられる?
上記のように防犯カメラの防塵・防水・耐衝撃性能のレベルによってどのくらいまで故障せずに耐えられるか違ってきます。台風やゲリラ豪雨などに耐えられるのは、「粉塵が内部に侵入しない」「いかなる方向からの水の強い直接噴流によっても有害な影響をうけない」台風などの激しい雨でも浸水の恐れがない防水性能であるIP66以上のレベルであることが必要です。「粉塵が内部に侵入しない」「規定の圧力、時間で水中に浸漬しても有害な影響をうけない」一定時間、水中に浸漬しても浸水の恐れない防水性能であるIP67の場合は浸水してしまっても耐えられる防犯カメラです。
おわりに
今回は、防犯カメラの防塵性能、防水性能、耐衝撃性能についてご紹介させていただきました。異常気象による自然災害が世界中で増えています。今年は日本でも大雨による災害が発生してしまいましたね。災害時でも防犯カメラは状況の確認やその後の対策をする為に必要な情報源となります。特に屋外に設置する場合は、IP66もしくはIP67、IKも8もしくは9以上のレベルの防犯カメラを設置するようにしましょう。