深夜の倉庫や駐車場などで役立つ防犯カメラの動体検知機能について
防犯上のさまざまなニーズに対応すべく、近年監視カメラの高機能化が進んでいます。最近では、長時間録画における電力の過剰消費という課題から、被写体が動いたときだけ録画できる動体検知機能に注目が集まっています。この機能は防犯カメラの機能としてどのようなことが可能となるのでしょうか。
今回は、省エネ対策にも有効な防犯カメラの動体検知機能について説明します。
動体検知機能とは?
従来の防犯カメラは、常に録画を回した状態で警戒監視するため消費電力やバッテリーの劣化が課題でした。また、肝心なところでバッテリーが切れて録画のチャンスを取り逃すという非効率性も大きな欠点の1つとして挙げられます。
そのような課題を克服することができる技術として注目されている機能が、動体検知機能です。動体検知機能は、被写体の動きに合わせて録画がスタートし、その後動きがない状態が一定時間続くと自動的にスタンバイモードに切り替わります。すべて被写体の動きに合わせて対応してくれるため、録画や停止などの操作をする必要もありません。
メリット
何もないときはスリープ状態で、必要なときに必要な場面だけ録画することで大幅な消費電力の節約になります。
小型カメラもあり、隠れた場所から確実な証拠撮影も可能です。使う場所や目的により、ティッシュ箱や置き時計、フック型の隠しカメラなど、用途も幅広くさまざまな使い方に利用できます。
人感センサーとの違いは?
人感センサー機能も被写体の動きに反応して録画を始める機能ですが、動体検知機能との違いは、赤外線による温度変化を検知する点です。急激な温度変化がある場所だと気象条件や天候によって効果が左右され、夏や冬場などでは検知範囲も限られてくる場合があります。そのため、人感センサーの場合は季節や気候条件も考慮しつつ、設置場所を決める必要があるでしょう。
動体検知カメラの用途
夜の倉庫や駐車場など
人の出入りの少ない深夜を狙って倉庫内に忍びんで行われるいたずらや盗難に対する犯罪抑止にも効果的です。また、24時間運営の駐車場では、警備員不在の夜間に当て逃げなどのトラブルが発生した場合、証拠をつかむことが難しくなります。そのようなときに、駐車場に動体検知機能付きカメラを設置しておくと、有力な証拠として警察署に提出が可能です。
深夜に使用するのであれば、動体検知と併せて赤外線機能や暗視補正機能の付いたカメラをおすすめします。
家族やペットの確認
要介護者や、留守を任された子ども、ペットなどの見守りのために動体検知機能カメラを取り付けている家庭もあります。家にいないときでも家族の動きや過ごし方を確認できるため、外出中も安心です。スマホ対応アプリがあれば、離れていてもデータを送信してリアルタイムで家族の様子を確認することも可能なため、不審者の侵入にもいち早く気づけます。
動体検知カメラの注意点
メモリーがいっぱいになったことに気づかず、そのまま使用を続けると新しい録画ができない可能性があります。カメラに上書き機能が付いているかどうか、事前に確認するようにしましょう。上書き機能があれば、古い動画から順に削除され、録画のチャンスを逃すこともありません。
ただし、古い動画を残したい場合は、定期的にバックアップを取ることを忘れないよう注意してください。
おわりに
省エネで、細かい操作も不要な動体検知機能付きカメラは、24時間監視したいときでも必要な場面だけを録画してくれるため、常時監視が必要な防犯目的として最適です。用途も幅広く、コストカットにもつながるため、個人法人問わず動体検知機能の付いた防犯カメラを利用する方が増えています。
同機能の付いた小型カメラもありますが、家庭や社内の様子を撮影する際は、対象者の理解と了承を得てから使用するようにしてください。