不法投棄対策にも!マンションのごみ置き場に防犯カメラを設置するメリット
マンション防犯の強い味方である監視カメラは、主に玄関の内外や共用部分、駐輪場や駐車場、エレベーター内に取り付けられていることが多いと思います。しかし最近では、ごみの不法投棄対策として、ごみ置き場に防犯カメラを設置するところも増えています。
そこで今回は、マンションのごみ置き場で防犯カメラを設置するメリットや、気をつけたいポイントなどについてご説明します。
マンションのごみ置き場事情
ごみ捨ては、自治体の条例や管理会社などによってルールが定められています。しかし、中にはルールを守らない人もいて、ごみの捨て方をめぐりマンションの住人同士でトラブルになるケースも多く見られます。
・収集日以外にごみを出す
・きちんと分別しない
・指定のごみ袋を使わない
・ごみ袋を破られて個人情報の書類を盗まれる
など、マンションのごみ置き場をめぐる問題はさまざまです。これらの問題は、マンションの住人に限らず、部外者が関与しているケースも目立ちます。
その中でも特に問題視されていることが、部外者によるごみの不法投棄です。テレビやパソコン、冷蔵庫などの電化製品や、大型家具や机といった粗大ごみを勝手に捨てていく人が後を絶たず、その問題に頭を悩ますマンションの管理組合も多くいます。
不法投棄をした場合、5年以下の懲役または1,000万円(法人の場合は3億円)の罰金が科せられます。このように法律上、不法投棄は重い刑罰に値するわけですが、そのような認識はあまり浸透していないようです。
防犯カメラ設置のメリットと設置方法
防犯カメラによって監視されていることが分かれば、犯罪に手を染めようとする者も自粛する可能性が高まり、犯罪抑止につながります。また、万が一不法投棄をされた場合でも、明確な証拠として警察に届け出れば、迅速な逮捕にもつながり再発防止にも効果が期待できます。
エレベーターホールや玄関・エントランス、出入り口に近い屋外に設置されている防犯カメラも、マンション住人の同意が得られればごみ置き場での設置も比較的容易になるでしょう。
防犯カメラの設置するときは、ごみの集積場所にとどまらず、その周辺の場所まで対象を広げて設置することを大切です。犯人がごみ置き場以外の場所に不法投棄することも考えられるため、撮影できる範囲を大きく持って設置場所を工夫すると、強い犯罪抑止につながります。
使用する防犯カメラは、夜間でもクリーンに撮影可能なナイトビジョンカメラや、赤外線機能の付いた高性能カメラがおすすめです。
撮影映像は誰でも閲覧できるのか?
マンション内外に監視カメラを導入する上で、注意したいことが記録映像の管理方法です。駅前や空港といった公共性の高い場所での設置と異なり、居住空間での撮影・録画は映像の取り扱いに敏感になる居住者の方も多いでしょう。そのため、閲覧に関してはマンションの管理組合や管理会社が厳格なルールに基づいて、適性に対処する必要があることはいうまでもありません。
共用部分に設置される防犯カメラは、区分所有者の共有範囲です。録画の内容も共有されるのかというとそうではなく、区分所有法において集会の話し合いの中で誰が閲覧可能かを決めることになるため、誰でも閲覧できるようにはなりません。
基本的に、警察への資料としての提供する目的以外では外部に出さないなど、記録映像の取り扱いには厳重な管理が重要です。
おわりに
なかなか減らない不法投棄の被害に対しては、防犯カメラの設置が効果的です。ごみ捨て場に防犯カメラを設置することで部外者からの持ち込みだけでなく、ごみ出しルールの徹底にもつながり、住人同士の無駄なトラブルの防止にもなります。快適なマンション生活を守るためにも、防犯カメラを上手に生かしましょう。