マンションオーナー必見!不審者が嫌う安全性の高いマンションの防犯術
マンションオーナーにとって、マンションの防犯対策は非常に重要なことだと思います。オーナーとなっているマンションで事件が起こると、いわゆる「事故物件」となってしまい、マンションの価値の低下や入居者の減少など、さまざまなデメリットが出てきてしまいます。また昨今では、賃貸物件を選ぶときにセキュリティ面を重視して選ぶ方が増加しているため、入居者が安全に住めるマンションを作ることがマンションオーナーの大きな課題となっています。そこで今回は、不審者が嫌う安全性の高いマンションを作るための防犯術についてご紹介します。
防犯環境設計の4原則
防犯対策を考えるときに1つの目安となる「防犯環境設計の4原則」という考え方があります。「防犯環境設計の4原則」は、犯罪が起きやすい環境や周囲の状況に着目した犯罪予防の手法です。4原則とは、「対象物の強化・回避」、「監視性の確保」、「接近の制御」、「領域性の確保」の4つです。この原則にのっとって防犯対策を行うことで、不審者が嫌う安全性の高いマンションに近づけることができます。
対象物の強化・回避
対象物の強化・回避とは、対象物、つまりオーナーとなっているマンションが犯罪の対象とならないようにマンションを強化し、犯罪を回避することです。例えば、窓ガラスを防犯ガラスにして、マンションに侵入しにくい構造にしたり、マンションの玄関をオートロックにし、部外者の侵入を防いだりすることが具体的な対策として挙げられます。一般的に、侵入に約5分以上かかると不審者はあきらめる傾向があるとされているため、基準にしてみると良いかと思います。ただ、あまり行き過ぎた対策をとると、居住者の不安を過剰にあおる結果となる恐れがあるため、注意しましょう。
監視性の確保
監視性の確保とは、自然監視力を高めることです。自然監視力とは、普段から自然と周囲に気配りできる力のことを指します。誰かに見られているかもしれない場所では、不審者は対象物に近づくことを避けるため、防犯に効果的です。自然監視力を高めるためには、明るい、死角の少ないマンションにすることが有効です。死角となる場所に監視カメラを設置したり、暗い場所にはLEDなどの明るい照明を設置したりすることが考えられます。また、その地域やマンションの一員としての自覚を居住者に持ってもらうことも監視性の確保につながります。
接近の制御
接近の制御とは、対象物の強化・回避と少し似ていますが、不審者をマンションに近づけさせないようにすることです。マンションの出入り口を可能な限り少なくする、柵や防犯用のフェンスを設置する、マンションの出入り口は居住者が出入りするとき以外は閉めておくといった対策があります。不審者に、このマンションは近づきにくいと思わせることを意識して取り組むと良いでしょう。なお、こちらもあまり行き過ぎた対策をとると、居住者の犯罪に対する不安感を過剰に高める要因にもなってしまいます。
領域性の確保
領域性の確保とは、心理的にも物理的にも不審者が侵入しにくい環境を作っていくことです。マンションの住民同士のあいさつを始めとするコミュニケーションや近隣住民とのコミュニティの形成などを積極的に行うようにして、不審者にすぐに気づけるような環境を整えることは、犯罪抑止につながります。
また、不法投棄や落書き、汚れの溜まった場所や割れたままになっている窓ガラス、塗装のはがれなどがないかも常に確認して、そういった箇所がある場合は、すぐに修繕・掃除をするようにしましょう。そのような所をいつまでも放置していると、犯罪の温床となってしまうことがあります。
おわりに
マンションの安全を確保しておくことは、マンションオーナーには欠かせないことです。下見に来た入居希望者が、ここなら安心して住めると思えるようなマンションでないと、なかなか入居者は増えないでしょう。防犯対策をしっかり行い、不審者からは嫌われ、入居者や入居希望者には好かれるようなマンションを目指していくことが大切です。