痴漢や窃盗、テロ対策にも。電車や新幹線の車両内で進む防犯カメラ事情

電車や新幹線の車両内で進む防犯カメラ

電車は現代人の生活にとって欠かせないものの1つであると同時に、痴漢や置き引き、スリなどのさまざまな犯罪が起こる場所でもあります。最近では犯罪防止のために、駅構内だけではなく車両内でも防犯カメラを設置する動きが活発になりました。

防犯カメラのニーズに対応すべく、振動に強い監視カメラや大容量対応のハードディスクも登場しています。

そこで今回は、電車や新幹線の車両内でも設置が進んでいる防犯カメラ事情について考えてみます。

 

 

痴漢や窃盗などの防犯に有効

痴漢や窃盗などの防犯鉄道会社にとって、車両内で発生する犯罪対策は大きな課題です。乗客の安全輸送はもちろん、車両内の治安を確保することもまた、鉄道会社の大切な使命であり、役割といえるでしょう。

車両内で発生する犯罪といえば、痴漢やスリ、置き引きなどです。朝の通勤ラッシュの時間帯であれば、どの車両内も混雑し、見えないところではさまざまな犯罪リスクが潜んでいます。そのため、駅員が警戒監視や巡回にあたっても、徹底的な犯罪抑止にはなかなかつながりません。マンパワーのみで犯罪を未然に防ぐことは限界があるといえます。

 

そこで、電車内の分かりやすい場所に防犯カメラを設置することで、不審者の行動に大きなプレッシャーを与え、痴漢やスリなどの犯罪を未然に防ぐことにつながるのです。犯罪現場を録画することで決定的な証拠を確保することもできます。

また、痴漢のえん罪被害軽減にも効果があります。双方の主張が食い違ったとしても、防犯カメラによる録画映像があることで客観的な検証につながるでしょう。

 

 

新幹線にも車内防犯カメラ

新幹線にも車内防犯カメラ車両内に防犯カメラを設置する動きは、新幹線にも見られます。高度な技術で安全性の高さは世界的にも認められている新幹線ですが、空港のように荷物検査があるわけではなく、犯罪の意思や計画を持つ者を見極めることは非常に困難です。つい最近でも、新幹線の車両内で焼身自殺を図る事件が発生し、鉄道関係者に衝撃を与えました。この犯行が自殺ではなく、テロ行為であればその被害規模はさらに拡大していたでしょう。

新幹線車内で主に防犯カメラが設置されている場所は、客室内やデッキ通路部などです。防犯カメラを設置している車両については、「防犯カメラ稼働中」という表示を掲げて監視していることをアピールしています。

 

 

 

電車内でも高精度に録画できるカメラ

従来の防犯カメラ本体や、内蔵されているハードディスクは振動に弱いというデメリットがありましたが、最近では走行する電車内でも正確に録画できるよう、振動やノイズに強いカメラも開発されています。ネットワークで結ぶIPカメラにも対応すべく、フルHD画質での録画も可能です。

また、現場からの情報伝達や、管制室からの遠隔監視に対応できる3G通信機能の搭載など、鉄道現場におけるニーズに対応した製品開発も進んでいます。

 

管理する側の課題

車両内の現場録画に対しては、慎重な姿勢を求める意見が多いことも確かです。鉄道会社内でも閲覧できる者を限定するなど、プライバシーや人権などの問題に抵触しないよう、厳重な管理体制づくりも求められます。

録画映像の取り扱いに対して、社内規定やマニュアルを設けることはもちろん、防犯カメラが稼働していることを知らせるステッカーを貼るなどして表示する必要もあるでしょう。

 

おわりに

日本の鉄道車両は安全性の高さに定評がありますが、悪質な犯罪被害に悩まされる方がいることも確かです。車両内の安全性と快適性を確保する意味でも、防犯カメラの設置は意味があり、セキュリティー対策においても有効です。

ただ、中にはカメラで録画されることに抵抗を覚える方もいます。そのような乗客の声を無視することなく、法令を順守した厳重な管理体制を築く必要があるでしょう。